第211回 国会 衆議院 予算委員会

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石原(宏)委員 自民党の石原宏高でございます。

 早速質問に入りたいと思います。

 二〇一九年、私は、環境副大臣として、その年の台風十五号、十九号の災害廃棄物の処理に当たり、気候変動により大型化する台風、その被害の拡大の現状を目の当たりにいたしました。また、伊豆諸島、小笠原諸島を選挙区に持つ国会議員として、気候変動による水温の上昇によって海藻等が減少して、イセエビやトコブシや魚の収獲が激減しているという現状のお話を漁協の方に聞いてまいりました。そのような経験から、気候変動対策のためのカーボンニュートラルの必然性を強く実感し、また、自民党の環境・温暖化調査会の事務局長として、政府への提言も取りまとめてまいりました。

 一方で、長く続くデフレ、また、コロナ禍、エネルギー不安、そして物価高騰などで、日本経済に不安定要素が多々あります。未来への不安を口にされる中小企業の方も私の選挙区におられますけれども、そんな今だからこそ、ピンチをチャンスに、気候変動対策をむしろばねにして日本経済を成長させる、そんなGXが必要だと私は強く確信しております。

 本日は、そのような観点から質問をさせていただければというふうに思います。

 まず、岸田総理にGX戦略への決意をお伺いしたいと思います。

 総理は、施政表明演説において、GX、グリーントランスフォーメーションは、脱炭素と、エネルギー安定供給、そして経済成長の三つを同時に実現する、一石三鳥の戦略であるというふうに述べられました。そして、それを実現するために、国による二十兆円規模の先行投資により、官民で十年間で百五十兆円超の投資を引き出すカーボンプライシングを段階的に引き上げて投資を前倒し促進するなど、我が国が始まって以来の大胆で画期的な決断を下されたというふうに思います。

 これまで、環境問題や脱炭素への取組は欧州主導で、残念ながら日本はその後塵に拝してきた感は否めませんが、しかし、今回の総理の決断によって、初めて、我が国がこの問題について主体的に取り組み、むしろ世界をリードしていくんだという意気込みをお示ししたというふうにも言えると思います。

 総理のおっしゃるGXという経済、社会、産業、地域の大変革に取り組むに当たっての御決意を改めてお伺いいたします。

岸田内閣総理大臣 まず、昨年二月のロシアによるウクライナ侵略によって、世界的なエネルギー危機と言われる中、エネルギーの安定供給、これが世界的な大きな課題となってきています。近年は、多くの国において脱炭素に重きを置いて検討を進めてきましたが、これからは、エネルギー安定供給と脱炭素、これをいかに両立させるか、これが多くの国にとって課題となっています。そのためにも、経済、社会、産業、地域等の大変革であるGXを加速し、そして経済成長につなげていきたいと考えています。

 今般新たに取りまとめた成長志向型カーボンプライシング構想に基づいて、日本全国において、今後十年間で百五十兆円超のGXに関する官民投資を実現するために、国が先行して、複数年の計画を立てて、そして、二十兆円規模の投資促進策、これを行ってまいります。

 また、二〇五〇年のカーボンニュートラルの実現に向けて、アジアにおいては四十兆ドルを超える大きな資金需要があるという試算があります。このアジアの成長と、そして脱炭素に向けた取組を支援し、我が国の成長にもつなげていく、こうした考えに基づいて、昨年来提唱してきたアジア・ゼロエミッション構想、これを今年の春から具体化し、そして動かしていきたいと考えています。

石原(宏)委員 ありがとうございます。

 次に、国内のカーボンプライシングについて質問をしたいと思います。

 政府は、本通常国会において、GX推進に関する法律を用意されるというふうに伺っております。その中で、炭素に対する新たな賦課金の導入、また、電力事業者に対する排出権取引制度の導入が実施されるというふうに聞いております。

 一方、これに先立ち、民間企業による排出権取引であるGXリーグが二〇二六年より本格稼働をいたします。これらの取引の将来像についてお教えをいただけますでしょうか。

 また、制度が本格的に稼働すると、炭素価格も様々な形で決められることになります。まず、民間GXリーグにおける炭素価格、第二に、政府が電力業者と決める炭素価格、さらに、諸外国における炭素価格などです。将来的にこれらの炭素価格の関係はどうなっていくというふうにお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。

 最後に、多くの国民の方々が、カーボンプライシングが導入されると負担が増えるのではないかというふうに心配をされています。その中で、国民が最も気にしているのは、このカーボンプライシングと電気料金だというふうに思います。将来の、国内のカーボンプライシングが導入されたときの電気料金は今後どうなっていくというふうにお考えになっているのか、お伺いいたします。

西村(康)国務大臣 お答えします。

 まずは、成長志向型カーボンプライシングということで構想を今練っているところでありますけれども、企業がまずGXに取り組む期間を先に設けて、先に取り組んでもらう。その後に、電気料金に賦課される、今賦課されておりますFIT賦課金とか、あるいは石油石炭税などエネルギーに係る負担の総額、これを中長期的に、増えないように、減少させていく中で導入をしていく考えであります。

 企業が先にGXに取り組む期間においてGX投資を前倒ししてもらうということで、再エネ、原発などの脱炭素電源の低コスト化、それから、化石燃料に要する費用や安定供給に伴うリスク低減、そして、水素、蓄電池など新たな市場立ち上げ、こうしたことを通じて、国民にも恩恵がある制度としていきたいというふうに考えております。

 そうした中で、炭素価格についてでありますけれども、国内の炭素価格につきましては、今年度、東京証券取引所でカーボンクレジットの市場取引実証を実施しております。これまでの相対取引から取引所取引とすることで、実際に炭素価格の市場が形成されつつあります。具体的には、省エネのクレジットで八百円から一千六百円、再エネクレジットで一千三百円から三千五百円ということになっておりますが、御指摘のように、来年度から試行を開始するGXリーグにおける排出権取引、その後の発展段階におきましても、このカーボンクレジット市場での価格形成を想定をしております。

 ちなみに、先行している欧州では、排出権取引制度を二〇〇五年から導入しておりますけれども、一トン当たり約八十ユーロということで、一万円ぐらいの価格になっております。こうした諸外国においても炭素価格の形成の動きがあります。

 これらの動向を踏まえながら、二〇二六年度からの排出量取引制度の本格稼働におきましては、炭素価格における予見可能性を高めるために、国内外でのこうした炭素価格、あるいは国際的な炭素の国境調整措置が様々議論されていくことになると思いますので、そうしたことを踏まえながら、取引価格の価格帯をあらかじめ示す制度設計を検討しているところであります。

 いずれにしましても、中長期的に負担の総額が増えないように制度設計をしていきたいというふうに考えております。

石原(宏)委員 ありがとうございます。

 是非、カーボンプライシングが入ると国民負担が増えるんじゃないかというところの説明をしっかりとしていただければと思います。

 次に、カーボンニュートラルのための原子力発電の位置づけについて質問をさせていただきたいと思います。

 資源の乏しい日本においてカーボンニュートラルを実現するためには、現実的に、私は、原子力の利用は不可欠だというふうに考えます。

 先般、英国保守党の環境関連議員とのテレビ会議において、英国における原子力発電の今後について、私、質問をいたしました。

 これに対して先方からは、原子力を将来の英国のベースロード電源として見たときに、そこには課題と可能性の両方がある、ただ、既存原発が二基、二〇三〇年に寿命を迎えるため、新しいものに置き換えないといけない、プロジェクトごとに一つずつやるとコストがかかるので、UAEや韓国の状況を見た上で、また、小型モジュール炉をロールスロイス社が造りたいと言っている、米国の企業も造ることに関心を示している、可能性としては、これから四基から八基ぐらい造っていく、恐らく四基になるけれども、そうすればベースロードとなる十四ギガワットを確保することはできるという回答がありました。イギリスは、原子力発電に対する前向きな姿勢を感じました。

 また、EUにおいても、原子力発電はカーボンニュートラルを実現するためのトランジション期の重要な電源であるとの合意がなされました。

 そこで、伺いたいと思います。

 米国、EU、英国等主要国で、カーボンニュートラル実現のために原子力発電をどのように位置づけているのか、日本政府はどのように認識しているのか、お伺いいたします。

 また、本年四月に札幌市で行われるG7気候・エネルギー・環境大臣会合において、カーボンニュートラルの実現のための原子力利用について議論をされるおつもりがあるかどうか、御質問させていただきます。

西村(康)国務大臣 お答え申し上げます。

 御指摘がありました米国、英国、イギリスですね、それからフランスなどにおきましては、カーボンニュートラル実現のための重要な技術として原子力発電を位置づけているところであります。

 具体的には、米国におきましては、二〇二一年、バイデン政権で二〇五〇年の温室効果ガス排出ネットゼロ実現を方針として掲げておりますが、その実現に向けて、革新炉への大規模な研究開発投資を進めているところであります。私自身、今年の最初に訪米いたしまして、エネルギー省のグランホルム長官と日米での連携を深めていくということで確認をしたところであります。

 それから、イギリスでありますけれども、御指摘のように、二〇二一年、当時のジョンソン政権におきまして、二〇五〇年の温室効果ガス排出ネットゼロ実現に向けまして、将来の原子力実現基金の創設を含むネットゼロ戦略を発表しておりまして、二〇五〇年に原子力発電を二五%を目指すということとされております。

 フランスにおきましても、フランスはそもそも、現在も電力の約七割を原子力からでありますが、マクロン大統領が、二〇五〇年のカーボンニュートラル達成に向けて、六基の革新軽水炉を建設する意向を表明されております。私も、先日、リュナシェ・エネルギー移行大臣と会談した際、日仏の協力連携を確認したところであります。

 このように、先進主要国各国におきまして、カーボンニュートラル実現に向けまして原子力発電を重要な技術として位置づけております。次世代革新炉の開発、建設に向けた取組をまさに進めていく中で、我が国としても、こうした同志国との戦略的な連携の下に、次世代革新炉の研究開発を推進してまいりたいというふうに考えております。

 このような背景の中で、本年四月のG7、札幌におきます気候・エネルギー・環境大臣会合でありますけれども、カーボンニュートラル実現とエネルギーの安全保障の両立に向けて、まさに原子力の重要性について議論をし、国際連携の強化につなげていきたいというふうに考えております。

石原(宏)委員 ありがとうございます。

 やはり私は、資源のない日本にとって、カーボンニュートラルを実現するためには、ある程度原子力を利用していかなければいけないと思いますので、多くの国民の方もそういう考え方に私は変わってきているのではないかというふうに思います。

 次に、二酸化炭素の排出削減の成果の国際移転に関するルールについて御質問をさせていただきたいというふうに思います。

 GX実現に向けた基本方針案にも、GXを推進するためのSAFやEメタンについての国際ルールの形成についての記載があります。先ほど話をした英国保守党の議員団とのテレビ会議でも、EUの炭素国境調整措置について、日英で連携して対応していきたいという発言もありました。排出削減の成果の国際移転についてどのようなルールが形成されるのか、今後の我が国の国益に直結する問題ではないかというふうに思います。

 これまで日本は、物づくりの技術はあってもルール作りは苦手というふうに言われてきました。しかし、排出権取引については、JCMという国際的にも注目されるメカニズムにより、パリ協定の六条の構築に主体的に関わってくることもできました。

 政府には、その経験を生かしていただいて、SAFやEメタンなど合成燃料のカウントルールの形成を主導し、価格支援やプロジェクト支援を積極的に行って、世界に先駆けて社会実装をしていただいて、そのためには、まず、今年のG7においてこれらの燃料について議論し、コミュニケにも記載されるように是非働きかけていただきたいというふうには思いますが、とはいえ、国際ルールの形成には時間がかかりますので、まずは二国間の、特に、具体的なプロジェクトが進む米国との間で、省庁の垣根を越え、政府が一体となってルール整備を主導していっていただきたいと思います。

 そこで、質問させていただきます。

 まず第一に、JCMがうまくいった理由は何だと政府として考えられておられますでしょうか。また、SAFやEメタンなどの合成燃料の国際的なカウントルールについて、今後どのようなことが起きていくというふうにお考えでおられるのか。また、今年のG7でカーボンニュートラルのための国際ルールの形成について議論をされるのか。お聞かせください。

西村(明)国務大臣 今御指摘ございましたJCM、二国間クレジット制度、これは、途上国などのパートナー国に脱炭素技術を普及させて、そして、それによって得られる温室効果ガスの排出削減量を双方で分け合う仕組みでございます。途上国にとっては脱炭素技術を普及させることが可能となります。また、我が国にとりましても排出削減量が得られて、双方ウィン・ウィンの取組になることから、これまでJCMが進展してきたというふうに考えております。

 また、合成メタン等の国際的な活用を進めるためには、JCMと同様に、ウィン・ウィンの取組を進めることが重要だというふうに考えています。このため、具体的なプロジェクト、これをまず進めて、これによって得られる温室効果ガスの排出削減量を算定して、そして、日本とパートナー国に適正に配分して、国際的に検証可能な形で進めて実績をつくっていく、このことが重要だというふうに考えております。

 今年四月のG7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合の機会も活用しまして、JCMを含む世界全体の脱炭素化に向けた市場メカニズムの活用や、カーボンニュートラルのための国際ルールの形成に向けた議論、これを引き続き主導してまいりたいというふうに考えております。

石原(宏)委員 日本は技術があるからこそ、私はルール作りを主導していくことができると思いますので、是非、環境省、経産省、外務省、連携しながら、このルール作り、リードしていっていただきたいというふうに思います。

 次に、環境技術の中で私が大変注目しているペロブスカイト太陽電池について、ちょっと舌をかみそうになるんですけれども、質問をさせていただきたいと思います。

 日本には優れた環境技術が幾つもありますが、その中でも私が最も期待しているのが、積水化学や東芝が開発しているペロブスカイト太陽電池です。ペロブスカイト太陽電池は軽量で、シリコンとレアメタルも不必要で、既に高い交換効率を実現しています。

 太陽光発電を推進しても、よく言われるのは、もうかるのはパネルを製造する中国だけだというような御批判もあります。私は、経済成長につながる環境対策としての観点からも、このペロブスカイト太陽電池が国内で製造して普及することは大変大きな意義があるというふうに思います。

 我が国におけるペロブスカイト太陽電池の現状と今後の課題についてお教えをいただきたいと思います。また、特許を取っていないので、中国に生産拠点がつくられようとしているというようなうわさもお聞きします。ペロブスカイト太陽電池に関しての他国での取組についてどのように政府で把握されているのか、お教えをいただきたいと思います。

西村(康)国務大臣 お答え申し上げます。

 まさに御指摘のように、ペロブスカイトは日本発の技術であります。次世代太陽電池技術として大変注目をされているものであります。

 私も先週末、つくばの産総研に行ってまいりまして、まさに軽量で、軽くて柔軟性のあるこのペロブスカイトを実際手に取って、見て、また、研究開発の現状もお聞きをしてきたところであります。

 御指摘のように、耐久性が弱い屋根にも軽いですから置けますし、壁面にも柔軟性がありますのでつけれるということで、そうした設置困難な場所にも設置できるということで、まさに新しい技術であります。

 さらに、御指摘のように、海外に依存する既存のシリコン系の太陽電池とは違って、ペロブスカイトはその主な原料がヨウ素でありまして、ヨウ素は国内で生産されております。日本が世界第二の産出量を誇っているわけであります。このため、特定国からの原料供給状況に左右されることなく、より強靱なエネルギー供給構造を実現できるということであります。

 まさに御指摘のように、各国とも製品化に向けて研究開発競争を激化させているところでありますけれども、我が国におきましては、グリーンイノベーション基金を活用しながら、研究開発から社会実装までを一気通貫で支援するということと併せて、御指摘のように、国内のサプライチェーン構築を見据えて、ペロブスカイトの早期実用化に取り組んでいきたいという方針でございます。

石原(宏)委員 是非、非常に期待している技術ですので、国内での生産と普及を、経産省、応援をしていただいて、進めていただければと思います。

 次に、環境大臣に脱炭素の国民運動についてお伺いをしたいと思います。

 自民党の環境・温暖化対策調査会の事務局長としてヒアリングを重ねる中で、川口市の商工会議所の会長から、カーボンニュートラルの意義がまだまだ国民に浸透していないという御意見をいただきました。

 その一方で、私も環境副大臣、環境委員長なんかを務めましたので、環境省は五年ごとに気候変動影響評価報告書というのを出しております、なかなか読む人がいなくて、私も抜粋を読んでいる中で、その中では、例えば、日本の国産の昆布の種類が温暖化で激減するような記載もされております。

 さきにお話をしたように、台風の被害も大型化して拡大をして、さらに、私の伊豆諸島のイセエビが捕れなくなっているようなお話もさせていただきましたが、現場で気候変動の被害に苦しむ方がおられて、この報告、事実が国民に実感を持って受け入れられていないのではないか。だからといって、気候変動は怖いというような形で宣伝をして国民の負の感情をあおっても、生産的な議論はなかなか難しいんじゃないかと思います。

 脱炭素エネルギーの安定的な供給や、脱炭素型の製品やサービスの開発普及を進めるには、政府主導で世論をリードするだけではなくて、企業、自治体、国民の皆様に、脱炭素エネルギーや脱炭素型製品を自ら選んで、そして購入していただく、そんな意識改革、また行動変容が不可欠だというふうに考えております。

 環境大臣に、カーボンニュートラルの実現に向け、国民のこの意識改革、国民運動について、どのような施策を考えられているのか、お伺いしたいと思います。

西村(明)国務大臣 カーボンニュートラルの実現に向けましては、今、石原委員御指摘のように、国民の皆様の意識改革、そしてまた行動変容、これは不可欠でございます。それも、今国民の皆様は気候変動に対して様々な知識もお持ちですけれども、何をしていいのかというものも含めて小さな意識は持たれていると思いますけれども、これを大幅に、意識そしてまた行動を変えていくということが重要であろうというふうに考えております。

 このため、昨年の秋に、脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動というものを立ち上げまして、これには、企業、自治体等と一緒になって、まず気候変動の影響を分かりやすくお伝えする、そして、脱炭素につながる製品、サービスを選択することによって家計が浮いて、余暇が生まれますよといった暮らしの将来像をお示しする、そして、こうした国民の豊かな暮らしづくりを、企業、団体、自治体と一緒になって力強く後押しをしていこうという活動を今しております。

 具体的には、民間事業者等による脱炭素型の製品やサービス、こういったものを約百五十件をPRしておりますし、また、省エネ住宅やクリーン電力、サステーナブルファッション、デジタルワークなどのプロジェクトキャンペーン、これを、五百者以上の参画による官民連携協議会といったもので検討を指示しているところでございます。この官民連携協議会も、昨年の十月に立ち上げて、それ以降、十一月、十二月、一月と、毎月のように開催をいたしております。

 今後は、G7等のこういった機会を捉えて国際的にも提案、発信して、国内外で新たな消費、行動の喚起と市場創出につなげていきたいというふうに考えております。

 今お話ししたように、国民運動、脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動、非常に長くて覚えられないし、国民の皆さんもすとんとそれが入ってこないというふうに考えておりまして、もっと短い言葉で、そしてすとんと胸に落ちるような、そういった短い愛称、ネーミング、こういったものを考えて、そして普及して、意識改革、行動変容につなげてまいりたいというふうに考えております。

 こうしたネーミング、愛称をこれから募集してまいりたいというふうに考えておりますので、いいものがありましたら、是非御提案をいただければというふうに思っております。

石原(宏)委員 ありがとうございます。

 是非国民運動を盛り上げていただいて、意識改革と行動変容が脱炭素社会を実現するために重要だと思いますので、よろしくお願いいたします。

 残すところ二分ぐらいになってしまいましたので、ちょっと質問をこの辺で終わりたいと思いますけれども、少し時間を残してしまいますが。

 実は、今日は私の父の命日でございまして、ちょうど一年がたちます。父も環境庁長官を務め、そして都知事のときには排ガス規制などに取り組み、また、太平洋の島にも行って、海面が上昇しているということで、都知事のときにも、この気候変動問題、早く主張をされておりました。そんな父の命日にこの予算委員会で環境問題について質問の機会をいただいたことを、本当に、根本委員長始め理事の皆様に、このことを心から感謝を申し上げたいと思います。

 そして、私もだんだんだんだんこの環境問題がライフワークになってまいりました。金融機関から政治家に転じたんですけれども、金融とも非常に密接に連携しておるものですから、これからもしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

 残り五十秒ぐらいでありますけれども、本当に、質問の機会をいただきましたことを心から感謝申し上げまして、少し早いですけれども、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

根本委員長 これにて石原君の質疑は終了いたしました。