憲法問題
現在の日本国憲法は、制定後70年が過ぎ、制定時には想像もつかなかった国家の役割、国民意識の変化、国際社会の激変など、時代の様相の変化は著しいものがあります。
「基本的人権の尊重」、「主権在民」、「平和主義」という基本理念を堅持しながら、日本人自身の手による、歴史と伝統を踏まえ時代の要請に応える憲法を制定すべき時期に来ていると私は考えます。
自由民主党は、結党50周年にあたる2005年、党独自の憲法改正案を国民の前に提示しました。更に、2012年4月に自民党としての最終的な「日本国憲法改正草案」を纏めました。そして、安倍政権の下、2018年に四項目の憲法改正案の取りまとめを行いました。かつての民主党は2009年の政権交代前は、憲法改正をタブー視する姿勢を示しませんでしたが、政権交代後は一切、議論を進める姿勢を示しませんでした。のちの民進党の綱領にも、立憲主義は掲げるものの、新たな憲法を制定するという記載は一切示していませんでした。そして、現在、立憲民主党は、憲法審査会での審議も拒否するありさまです。
2007年には、改憲手続きに関する法案が成立し、2010年から施行されました。まさに、21世紀の日本の基礎となる新しい憲法を創る準備が整っているのです。
只、残念なことに、2015年の平和安全法制の成立後、憲法改正を必要と考える人の割合がアンケート調査で、不要とする人よりも少なくなってしまいました。
しかし、憲法議論に関しては、政局や世論調査と絡ませず取り組むべき問題だと私は考えます。各党、各政治家が様々な議論を戦わせ、新たな憲法を制定すべく審議を深めるべきです。私自身、憲法改正という大きな国家的課題に取り組むことに、政治家として使命感を燃やしています。
憲法とは国家と国民の契約であり、その国の国柄をなすものです。日本の文化や伝統をしっかりと反映した憲法を創りあげ、新たな21世紀の日本の指針としたいと考えます。
憲法改正の中身についての私の考え方は、慶應義塾大学法学部の山本教授との共著「憲法改正を考える」のコラム欄を是非、ご覧下さい。