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中小企業・商店街支援策

更新日:2021年2月17日

中小企業には、事業継承問題があります。相続税の重い負担によっては、事業を継ぐことが困難なケースが見られることから、自公政権は、2009年度の税制改正において、事業承継税制を導入し、相続税の軽減措置を拡充しました。対象も中小企業全般に広げ、2008年10月1日以後の相続から遡及適用としました。雇用確保のためにも、技術の蓄積のためにも、中小企業の円滑な事業継承は重要なポイントです。しかし、雇用確保条件や、非上場株式の2/3まで、納税猶予も8割までしか認められない、事業継承者も一名までしか認められない等、使い勝手が悪かったことから、2018年度税制改正(10年間の時限立法)により、雇用条件が達成出来なくても納税猶予を一定期間認める、非上場株式全額、納税猶予も100%、事業継承者も最大3名まで認める等の改正が行われました。

また、個人事業者の事業継承も促進するため、2019年度税制改正において、既存の事業用小規模宅地特例との選択制で、土地・建物(400㎡・800㎡まで)、機械・器具備品(工作機器、医療機器等)、車両・運搬具、生物(乳牛・果樹等)、無形償却資産(特許権等)といった多様な事業用資産について、相続・贈与時の税負担を猶予する税制改正もなされました。

資源の少ない日本では、「ものづくり」とそれを支える技術が重要です。日本の中小企業には、世界に誇るべき「ものづくり」を支える側面があります。将来を見渡せば、省エネ・環境技術、医療・福祉技術分野、航空機産業等、国内外で需要が伸びる分野が存在します。「ものづくり」の基盤技術のみならず、次世代を支える分野の技術開発に対しても、国が責任を持って支援をしていくことは必要です。新技術が開発されれば、そこから新たな事業が生まれ、雇用が創出されることにもなるからです。自民党麻生政権時代、試作品の製造費用を助成する補助金が創設されました。残念ながら、民主党の事業仕分けにより予算額は大幅に削減されましたが、政権奪還後、補正予算等で年間1,000億円の予算が付けられるように戻りました。また、試作品だけではなく、新規ビジネスに必要な機材等を購入出来るように制度(「ものづくり・サービス補助金」)の拡大も行い、広く有益に利用されています。

例えば、品川区にある大井競馬場の厩舎組合では、千葉県の南京豆農家から殻の皮を貰い、厩舎の馬の敷き草代わりに利用し、馬糞と混ぜたものを有機肥料とする設備をこの補助金で購入し、新規ビジネスをスタートさせました。小山台の工場でも、この補助金で新たな機械を購入しビジネス拡大を図り、社長さんから私は大変感謝していると言われたこともあります。

商店街振興は、福祉的観点や、地域振興という観点からも重要であると私は考えます。私の選挙区である品川区、大田区は商店街の元気な地域です。そんな商店街の方々と話す機会が多い訳ですが、みなさん地元の顔であり、アイデアマンです。地域のイベントやまちづくりに、積極的な役割を果たしている方もたくさんおられます。東京都は「元気を出せ!商店街事業」を定め、イベント事業だけでなく街路灯設置、防犯カメラ設置などにも支援を行っていますが、国もこれを真似て2013年の補正予算で予算付けを行いました。景気の動向を見ながら、適宜、同様の施策を実施する必要があると考えます。また、2014年の補正予算では、消費喚起予算として、商店街で利用出来るプレミアム商品券の発行を行う予算を計上し、各地で、2割のプレミアムが付いた商品券が販売され、消費刺激策となりました。2019年10月に消費税が10%に引き上げられた場合にも、住民税非課税世帯と0歳から2歳までのお子さんのいる世帯に対し、プレミアム商品券の発行を行う計画となっています。この様な施策も、適宜、同様に行って参ります。

税理士の皆さんと話すと、消費税引き上げによる消費税の納税負担が重く、商店の廃業の危険性があると聞きます。引き続き消費税の免税枠を1千万円から3千万円に戻すことや、消費税納税のための、借入を政府金融機関等から可能になるような施策を実施することが必要であると私は考えます。零細企業や個人事業主の方々が仕事を引き続き出来る環境を創らなければなりません。

更に、飲食店の仕事を増やすために、接待費の免税枠の更なるを拡大することも検討に値すると私は考えます。